PHP for IBM i CS^2
RELIABLE SOLUTIONS TO SUPPORT YOUR CHALLENGES
IBM i の堅牢性と信頼性を活かしながら、最新の Web アプリケーション開発環境を構築したいというニーズが高まっています。しかし、従来の開発環境では、無償 Zend Server のサポート終了など、最新かつ低コストで安定的な PHP プラットフォームへの移行が課題となっています。 多くのお客様が、この移行の難易度と日本語環境における互換性の問題に直面しています。
CS^2 は、Seiden Group の技術協力のもと、このような課題を解決し、IBM i 上で最新のオープンソース PHP を活用した Web アプリケーション開発を容易にするソリューションです。
従来の Zend Server に依存した開発環境から脱却し、オープンソース PHP の最新バージョンを利用することで、より柔軟で拡張性の高い Web アプリケーションを開発できます。 CS^2 は、日本語環境での動作検証済みモジュールと手厚い日本語サポートを提供することで、円滑な移行と安定した運用を支援します。
BIRTH STORY
2019 年冬、IBM i 上で無償提供されていた PHP ソリューションが突然有償化されることが発表されました。この発表により、既存ユーザーは混乱し、困惑することとなりました。また、これまで IBM i による PHP 開発を推奨・提案してきた私たちにとっても、この事態は非常に重く受け止めるものであり、責任を感じずにはいられませんでした。
そこで、代替となるソリューションを国内外で探し続けた結果、米国の Seiden Group 社が独自に PHP ソリューションを提供していることを知りました。
私たちは、このソリューションを少しでも低コストで、長期的に安心して利用していただけるよう日本に導入すべく、約 1 年間にわたり Seiden Group 社とディスカッションを重ねました。その過程で、彼らの技術力や対応力、そして協力体制について深く理解し、日本のユーザーにとって非常に信頼できるパートナーであると確信しました。
日本での PHP サービス提供を交渉したところ、彼らは快く承諾してくれました。その後、Seiden Group 社と全面的な技術サポートおよび独占的なパートナーシップを締結し、CS^2 ( Chubu System & Seiden Group Collaboration Service )をリリースすることができました。これは、まさに 2 社の強力なコラボレーションの結晶です。
現在、すでに多数の企業様に導入していただき、問題なく稼働しています。こうして、日本で初めて、低価格かつ安心して利用できる「 PHP for IBM i CS^2 」が誕生したのです。
そして、私たちの取り組みは、国内外の IT 関連メディアで高く評価されました。たとえば、日本の iMagazine、米国の IT Jungle や MCPRESS において、日本初の IBM i コミュニティ版 PHP 拡張サービスとして大きく取り上げられています。
このように多くの注目を集めた CS^2 は、今後もさらなる発展を目指してまいります。

Seiden Group は、IBM i システム開発に特化したオープンソース技術の米国のリーディングカンパニーで、特に PHP 開発において優れたノウハウを持ち、IBM i の最新技術を活用した高性能なアプリケーション開発を支援しています。
Seiden Group の提供する Seiden PHP+ は、ライセンスフリーで 世界中の IBM i ユーザーにとって利用しやすく、信頼性の高い PHP 開発環境を提供しております。
更に弊社 CS^2 サービスでは、Seiden PHP+ に加えて、ibm_db2 の日本語動作保証、不足モジュールの提供、odbc サイドバイサイド稼働、日本語サポート、日本語環境設定など IBM i システムの安定稼働を支える環境の一部として、このソリューションの導入と活用をサポートしています。
VOICE
CS^2 は非常に低コストで軽快、常に安定して稼働しています。DB2 以外のデータベースともシームレスに連携できるところが素晴らしいです!
Zend Server からの移行でしたがスムーズに移行でき、以前と比較して全く遜色ありません。
IBM i の PASE 環境についても深い知識を持っておられ、最新の技術トレンドに対する洞察力も抜群です。
さらに、豊富な技術情報を積極的に発信され、高い技術力と専門性を兼ね備えた素晴らしいエンジニアだと感じました。
技術的な課題に対して、常に最適な解決策を提案してくださり、私たちのプロジェクト成功に大きく貢献していただきました。本当に頼りになるパートナーです!
CS^2 で Web アプリケーションを構築し AI-OCR との連携で受注業務の改善に役立ちました!
ibm_db2 と odbc の並行稼働可能なソリューションが無く困っていたところ、CS^2 では実現出来ると聞き、実際に問題なく稼働しています。とても助かりました!
外部システムと連携するための API を構築する際に DB2 for i ,Oracel ,MS-SQL Server 同時に3つのデータベース接続が必要でした。CS^2 では問題なく接続できており、API 開発が実現できました!
CS^2 は比較的導入コストが低く、既存の AS400 インフラを最大限に活用できる点が大きな魅力でした。新たにサーバーを増設する必要がなく、効率的なシステム開発が可能になりました。
ADVANTAGES & FEATURES

最新 PHP バージョンへの対応
CS^2 は、コミュニティ PHP に追従するかたちで常に最新バージョンの 64 ビット版 PHP を提供しております。提供中のバージョンについては、下記記載のバージョン表を御覧ください。

オープンソースの PHP モジュール不足を解消
提供される PHP コアモジュール、 PHP 拡張モジュール、その他関連ライブラリは、全て実績のあるオープンソースを元に IBM i 用にビルドされています。標準で提供されていないモジュールをご希望のお客様は、導入可能なケースもありますので、ご希望の際はぜひお問い合わせください。

日本語環境でのサポート提供
無償コミュニティ版 PHP では、日本語環境におけるサポートや動作検証が十分ではありません。一方、CS^2 では日本語環境に対応した動作検証を行い、サポートや環境設定も日本語で提供しています。
- 主要モジュール( ibm_db2, zip, ldap など)は日本語互換テスト済みです。

中部システムによる一次サポート
コミュニティ版 PHP では、全世界で活動する有志グループのため、英語で問い合わせる必要があり、回答に関しての保証もありません。
しかし、CS^2 では企業様が安心してご利用いただけるよう、一次サポートは中部システムの技術者が日本語で対応し、翌営業日までにご返信いたします。さらに、技術的に難しいケースについては、Seiden Group と連携し、迅速に解決策をご提供いたします。

Zend Server との並行稼働が可能
既に Zend Server を利用している場合でも、HTTP ポートを分けることで CS^2 と並行稼働させることが可能です。Yum 版 ZendPHP をご利用の場合で、CS^2 導入を希望されるお客様はお問い合わせ下さい。

マルチバージョン PHP の動作が可能
CS^2 の標準インストールでは、単一バージョンの PHP がインストールされますが、お客様のご要望に応じて複数バージョンの PHP を稼働させる事も可能です。複数の PHP バージョンをご希望のお客様はお問い合わせ下さい。

Web サーバーの選択が可能
CS^2 では、Web サーバーに IBM HTTP Server ( IHS ) と Nginx を選択することができます。CS^2 の標準インストール先は、IHS となりますので、Nginx をご希望の場合はお問い合わせ下さい。

PHPQUERY との互換性
IBM i 用 PHP パッケージの代表格である PHPQUERY との動作検証を行い、全機能において問題なく動作することを確認しています。すでに PHPQUERY をご利用中で、CS^2 への移行をご検討のお客様は、ぜひお問い合わせください。
SERVICE
● CS^2イメージ図

CS^2(シー・エス・ツー) とは、IBM i 上における PHP 環境を提供するソリューションです。
IBM i ユーザーが PHP 開発を行う上で、Zend Server と比較してより低コストで、より強力なパフォーマンスを得られる環境を提供することを目指しています。また、CS^2 では開発に必要不可欠な PHP モジュールを取り揃えております。
Zend Server から CS^2 へ
既存の Zend Server 環境から、新たに構築した CS^2 環境への乗り換えは勿論、影響を最小限に抑えたい場合は、構築した CS^2 環境を Zend Server と並行稼働させることも可能です。
また、CS^2 の PHP モジュールは、CSC のテクニカル・チームが日本語環境でテスト検証済みの状態で提供されているため、日本語環境の IBM i のユーザーが安心してお使い頂けます。
標準的なモジュールからご要望に応じたモジュールまで
CS^2 では、IBM i ユーザーにとって必要不可欠な DB2 データベースへの接続モジュールや、Zip ファイルの圧縮・解凍などを標準的な機能としてご利用頂けます。
また、技術的に可能な場合は、お客様のご要望に応じて、標準では提供していない PHP 拡張モジュール(※)のご提供も行っております。
- Oracle oci8 など
● サポート内容・サポート体制

CS^2 サービスは、IBM i での PHP 開発環境を支援するソリューションであり、充実した日本語サポート体制が特徴です。
一次サポート
日本の CSC サポート・チームが日本語で対応します。
Seiden Group との連携
技術的に困難なケースでは、CSC が Seiden Group と連携し、解決策をフィードバックします。
サポート期間
CS^2 サービス契約中は、いつでもサポートを受けることが可能です。
契約終了後のモジュール利用
契約終了後も、提供されたモジュールは自己責任において継続利用できます。
- 詳細をご希望のお客様は、お問い合わせフォームにて「(004-002) CS^2 サポート範囲について希望」とご記入のうえ、ご連絡ください。
● 提供モジュール
CS^2 では、実用的な PHP モジュールを、日本語環境での動作検証済みで提供しています。主なモジュールは以下のとおりです。その他、CS^2 は下記以外にも、様々なモジュールを提供しています。詳細はお問い合わせください。
ibm_db2
IBM i の DB2 データベースにアクセスするためのモジュール
zip
Zip ファイルの圧縮・解凍を行うためのモジュール
ldap
LDAP サーバーへのアクセスを提供するモジュール
● 契約形態・価格
契約形態 |
|
---|---|
価格 |
|
- 1:途中月での契約開始の場合、3 月までの月割り計算でのご請求となります。また、途中解約時の返金はいたしかねます。
- 2:特別モジュール(例:oci8( Oracle )等)が必要な場合は、別途お見積りいたします。
- 3:為替変動等により価格は予告なく変更される可能性があります。
- 4:参考価格:約 60 万円/年( 2024 年 6 月時点)。
- 5:お客様環境をお伺いした後、別途お見積り致します。
● その他
- 30 日間トライアル:ご希望により CS^2 を導入前に試用できます。
- 再販売:CS^2 を自社のお客様に提供することが可能です。お問い合わせ下さい。
- CS^2 のご利用にあたり、エンドユーザー様に「(004-001)CS^2 利用許諾契約」にご同意頂く必要がございます。
OPERATING ENVIRONMENT
● バージョン動作環境
IBM i | |||||
---|---|---|---|---|---|
V7R2 | V7R3 | V7R4 | V7R5 | ||
PHP | 7.3 | ○ | ○ | ○ | ○ |
7.4 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
8.0 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
8.1 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
8.2 | – | ○ | ○ | ○ | |
8.3 | – | – | ○ | ○ | |
8.4 | – | – | ○ | ○ |
- グレー背景の動作環境についても動作確認済みですが、IBM i および PHPの公式サポートは終了しております。ご要望の際は別途お問い合わせください。
● DB 接続動作状況
DB 接続方法 | レコード参照 | DB2 と ODBC 併用 | 備考 |
---|---|---|---|
ibm_db2 | ○ | ○ | ※注1 |
pdo_ibm | ○ | ○ | ※注1 |
odbc | ○ | ○ | ※注1,注2 |
pdo_odbc | △ | △ | ※注1,注3 |
- 注1:DDS 型 5(バイナリ文字)での動作は保証しておりません。
- 注2:動作確認は出来ておりますが、動作保証はしておりません。
- 注3:長い文字列バッファーで文字化けが発生します。
● PHPQUERY 動作検証
IBM i 用 PHP パッケージの代表格である PHPQUERY を使用して動作検証を行いました。PHPQUERY の全機能について、問題なく動作することを確認しています。また、弊社のお客様の環境でも、アプリが問題なく稼働していることを確認済みです。
定義作成 | 正常 |
---|---|
QUERY 実行 | 正常 |
スケジュール実行 | 正常 |
CL 連携 | 正常 |
パフォーマンス | 良好 |
LICENSE FREE VERSION
「 Seiden PHP+ for IBM i 」は、IBM i で PHP を利用するための、堅牢で高性能、そしてスマートなライセンスフリーの PHP 環境です。
「 Seiden PHP+ for IBM i 」は、無料で利用できますが日本語によるサポートや動作検証もありません。IBM i 上での PHP 開発にあたり、日本語でのサポートがないソフトウェアを利用する事への不安や、コンプライアンス上の問題があるお客様は、是非 CS^2 の導入をご検討ください。
FAQ
-
Q. 現在 Zend Server を使用中ですが、CS^2 との違いは何ですか?
標準的な PHP の機能は殆ど同じです。Zend 固有機能(例:Zend Job Queue )は CS^2 にはございません。
-
Q. CCSID 65535( 5026 )に導入できますか?
はい、導入可能です。CCSID 5035 か 1399 が動作する様にインストールする必要があります。
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Q. 現在 Zend Server を使用しています。CS^2 を並行稼働させることはできますか?
はい、可能です。ただし、CS^2 専用のポート番号を別途設定する必要があります。
-
Q. 現在 PHP Toolkit for IBM i を使用しています。CS^2 でも使えますか?
はい、標準インストールで既に含まれております。
-
Q. PHP アプリのバージョンアップも CS^2 導入と一緒に対応可能ですか?
はい、可能です。これまでにも CS^2 のご導入と同時に PHP のバージョンアップを希望されるお客様の対応をさせて頂いております。アプリケーション関する調査をし別途お見積りをさせて頂きます。
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Q. インストール時の動作確認はどの範囲まで対応してもらえますか?
標準インストール作業ではブラウザ上で phpinfo が確認できるところまで行います。